| XTERRA サイパン チャンピオンシップ | |
王者の福井よりチャレンジャーの福井に、より魅力を感じるのは私だけだろうか? アメリカ統治領サイパン島でのエックステラ グローバルツアー 第一戦が福井選手の2005年度のシーズンイン初戦になる。サイパン チャンピオンシップである。 グローバルツアーは今シーズン世界各地で9戦が開催される予定。各レースの上位の選手たちにハワイはマウイ島で行われる世界選手権(10月23日)の出場権が与えられる。 チャンピオンシップレベルのエクステラに距離の規定はない。大体ではあるが、50%のバイクタイム、35%のランタイム、15%のスイムタイムが所用タイムとなるように距離が設定される。難しいコースや厳しい条件の場合は距離が短くなる。おおむねスイムが1200m〜1500m、バイク25km〜30km、ラン10km〜12kmで設定されているレースが多いようだ。 |
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今回のレース最大のライバルはスイスのオリビエ・マルソー。 |
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| XTERRA サイパン チャンピオンシップ | |
AM8:00スタート。750m右回り2周、1500m。スタート前スイムは少し泳ぎ込みが足りないと話していた通りマルソーに大きな差を付ける事が出来ずにスイムフィニッシュ。マルソーには20秒先着。 バイクレグをトップでスタート。林間と山岳をおりまぜたオフロード30km。最も得意とする種目であるが、相手は世界でもバイクに関してはNo.1の実力者。バイクに関して怖いと思う選手は、トライアスロンを含めそう多くはないが、マルソーはその最右翼である。 スタートしてすぐマルソーに追いつかれるが、引き離されずに追走する。ギアの調子が悪い様子。なにかイラついているようだ。追走する方が有利とはいえ冷静に相手を観察している自分に気が付く。身体にも心にも余裕がある。いい調子だ!前に出る。マルソーもシッカリとついて来る。先頭交代をしながら様子を見る。急坂にさしかかる。マルソーが切れかかる。勝負だ!スパートをかけてみる。ついてこない。いけるか? バイクレグでマルソーを切れるとは考えていなかった。自分もまだいっぱいではない。冷静な自分に余裕を感じる!いい調子だ!ワクワクしてきた。行け!行け! 差は分からないがバイクレグをトップでフィニッシュ。 ランスタート。身体は軽い。逃げ切れるか? 林道から獣道のような細いところを走りぬけるコース。要所々々に矢印の案内板がある。3年前を思い出しながら前の景色を追う。4キロを過ぎた頃か? マルソーは? 意識が後方に視点を移した。勝てるかも知れない。まだ来ない!いつかはくるのか? 注意が全て後方に注がれる。恐怖にも似た意識が心を占めて来る。 一つの矢印を見落とした。突然人家の庭に!しまった!間違いない!ミスコースだ!何キロ来てしまったのだろう?何分経ったのだろう?夢中で戻る。矢印は? あった!マルソーは?前か?前方の木立の陰にチラッと姿が見えた。マルソーだ! 夢中で追いかける。ミスコースの間に抜かれてしまった! 好事魔多。調子は良かった。後ろに意識が行ったのも致し方ないだろう。なぜ見落としたのだろう。前回のサイパンでもミスコースしている。運命か? ゴールテープの向こうにマルソーの姿。力の抜けた体がフィニッシュゲートをくぐる。何分ロスしたのか見当もつかない。悔やんでも悔やみきれない。しかし2位。予定し ていた順位ではある。差は?一分。思っていたより少ない。マルソーに1分差。考えてみれば上出来だ。しかし・・・。 ため息と共に天を仰ぐ。どこまでも青い空が優しく微笑んでいる。太陽の光が暖かい。 チャンスはまだある! 力の入った両手の先に白い砂浜と紺碧の海がぼやける。 スタート前、福井選手は謙虚であった。どこまでマルソーについていけるか!いかにタイム差をひろげられずにゴールできるか? チャレンジャー精神を忘れずにいた。 この謙虚な心が集中力を生む。良いレースが出来るための絶対に必要な条件である。 勝つ事はできなかった。しかし内容は充分合格点だ。全てを出し切るほど追い込めた! 生活環境が改善されて1年以上が経ち、結婚もした。夫人の手料理のおかげか、福井選手本人が持っている基本的な体調もほぼ完璧と言ってよいようだ。今後の参加レースが楽しみだ。 |
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| HIDEN’S COMMENT | |
マイクロビーチをAM8:00に一斉スタート。750Mを時計回りに2周回。風があり流れはかなりきつく感じた。僕にとってはシーズン初戦。強豪選手は名を連ねていないが、昨年の世界選手権2位・スイスのオリビエ・マルソーをどれだけ苦しめられるかがポイント。スイムでは予想以上に潮の流れが速く、ぴったりマークされていたが終盤で引き離すことが出来、大差こそ付ける事は出来なかったものの、20秒の差でバイクに移った。 マルソーの得意種目はバイク、始めの続く山で一気に追いつかれ力の差を感じさせられたが、そこからはぴったりとマーク。テクニカルなコースも上りも問題なく付いていくことが出来た。次第に先頭交代で走りペースが上がる。一番きついタポチョ山の登りでやや離れたマルソーを見て一気にスパート!まだ残りの山もあったがここで勝負に出た。後ろに気配を感じなくなり、信じられなかったがマルソーの姿は完全に見えなくなった。 約1分の差をつけてランに移った。思った以上に身体が軽く、やや興奮気味の中いよいよ待ち受けるジャングルへと入った。以前この大会で大きなコースミスをしたことを思い出し、慎重になっていたがどこで表示を見失ったのか最悪のコースミス。犬にも追いかけられる始末でコースに戻る間にマルソーにかわされていた・・・・。なんとかもう一度と走り続けたが、マルソーの姿はすぐに見えなくなった。フィニッシュ前のビーチランでやっとはっきりとその姿を見ることが出来たが約1分差でフィニッシュ。2位に終わった。 力の差は昨年の時点ではひらき過ぎていると感じていたが、冬場のバイクトレーニングの成果が出てきていることを感じることが出来たレースだった。まだまだ初戦ということもあるがしっかりと目標を置いて海外レースで戦って行きたい。 |
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| 文:福井 英郎 |